入札不調で完成遅れ

再来年4月開校予定「西浦学園」校舎/再入札へ補正予算案可決/蒲郡市

2024/07/17

西浦町の複合施設の学校側イメージ(市提供)

 蒲郡市が西浦地区の小中学校を統合し、再来年4月に開校予定の義務教育学校「西浦学園」について、工事の入札が不調に終わったため、校舎の完成が開校に間に合わない見通しとなった。資材など建設費の高騰が原因とみられる。市は再入札に向けて追加工事費を盛り込んだ補正予算案を16日の臨時市議会に提案し、可決された。

 市は西浦、塩津各地区で学校複合施設の整備を進めている。このうち西浦では、西浦小敷地内に新校舎を建設し、公民館や児童クラブとの複合施設とする計画。

 市教育委員会によると、塩津の施設とともに、再来年度の完成に向けて5月に入札を行ったが、参加業者がいずれも辞退した。資材費やコンクリート価格などの急騰のため、予定価格と見合わないことが理由とみられる。

 再入札は今月中に行い、9月に業者を決定する予定。着工は当初より3カ月ほど遅れ、西浦学園の校舎は再来年の夏休み明けの9月に完成する見込み。それまでは既存の各施設を利用することになるという。

 再入札に向けて、市は2施設の建設予算を増額し、西浦は4億7790万円増しの65億3860万円、塩津は9億3340万円多い78億4290万円とするという。担当者は「再び不調にならないよう、より多くの企業が参加できるよう、参加条件を拡大する」と方針を示した。

 このほか、人工知能(AI)で骨粗しょう症のリスクを予測する「治療介入率向上プロジェクト」を巡り、市と連携協定を結んだ医療系ベンチャーが破産したため、プロジェクトに参加した市民への謝礼を市が負担することになり、弁償金127万円を補正予算案に計上し、これも可決された。

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西浦町の複合施設の学校側イメージ(市提供)

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