2024（令和6）年
12月3日 火曜日
城郭イラスト第一人者／香川元太郎さんが作画／紙製ファイル販売／蒲郡市博物館
2024/09/16
上ノ郷城が描かれた紙製ファイル（蒲郡市博物館で）
青年期の徳川家康と今川方の鵜殿氏が激戦を繰り広げた蒲郡市の上ノ郷（かみのごう）城が、カラーイラストでよみがえった―。市博物館が城郭イラストの第一人者・香川元太郎さんに作画を依頼していた鳥瞰（ちょうかん）図が完成し、イラスト集「合戦の城」（Ａ４判、ワン・パブリッシング）に収録された。館では復元図をあしらった紙製ファイルを販売している。
上ノ郷城跡の大半は現在ミカン畑になっているが、土塁やお堀の名残とみられる川や池がある。完成した鳥瞰図は、残された平面図などを基に描かれ、北側から城と三河湾を望むダイナミックな構図が特徴的だ。
松田繁学芸員は「正門側から描かれることが多いが、斬新なアングルで渥美半島や竹島、西浦半島なども見える。よく意図をくんでいただいた」と話す。
香川さんは、最新の発掘調査の成果に時代考証を加え、上空からの目線で在りし日の姿を描き出すことで知られる。近隣では豊橋市の吉田城の制作実績がある。
合戦の城は香川さんの「ワイド＆パノラマ鳥瞰・復元イラスト」シリーズの第３弾。弥生時代から幕末までの城を描いた91点を収めた。
紙製ファイルはＡ３二つ折りで、税込み３００円。同館窓口や公式ホームページで購入できる。
上ノ郷城が描かれた紙製ファイル（蒲郡市博物館で）
