かつての商業施設 新たな地域拠点へ/集い出会える場に 地元産原料にビール造りも
2025/03/02
開店した「あつみの市レイ」(田原市福江町で)
田原市福江町の国道259号沿いに複合商業施設「あつみの市レイ」が開店した。50年余にわたり、渥美地域の商業を支えてきた「ショッピングセンターレイ」を改修して誕生。次の50年に向け、新たなにぎわいを生む地域拠点を目指している。
再始動した形でオープンしたレイは、1階に食品スーパー「フードオアシスあつみ福江店」が移転。オリジナルビール醸造、販売の「渥美半島醸造」や「あつみ食堂」「パン工房あつみ」などが出店した。2階には、宿泊のゲストハウスが設けられた。
渥美半島醸造は今月半ばごろから醸造を始め、地域の豊かな野菜、果物なども原料にビールを造る。すべて地元産を原料にしたビールも目指す。
ゲストハウスは、個室や半個室、一部屋を複数人で共有するドミトリータイプを用意。個人や合宿、企業研修、お試し移住などの利用をPRし、ゲストと地元の人、ゲスト同士の出会いが広がるスペースも配置した。4月中旬ごろから予約を受け付ける予定。
一階の前面は、さまざまなイベントを開催できる全天候型スペースを設け、集い出会える空間にした。
以前のレイは1971年にショッピングセンターとして創業し、2022年に閉店。まちづくり事業などを手がける「あつみ編集舎」(渡会一仁社長)が、「市」のように新たなにぎわいを生み出す場として「あつみの市レイ」を開業した。
同社の担当者は「この地域の暮らしを支えてきたレイ。随所に以前のレイを残しつつ、アップデートしました」。2月28日に開店し、2日までオープニングイベントを開催している。
以前からあるテナント棟も改修しており、今後、店舗が決まる。