開館から3年3カ月余り豊橋市まちなか図書館/市外からも利用者/にぎわい創出の一端を担う
2025/03/19
入館者数が200万人に達した豊橋市まちなか図書館(同市駅前大通2で)
豊橋市まちなか図書館(同市駅前大通2)の入館者数は、17日で200万人に達した。開館から3年3カ月余り。街なかの交流拠点として市外からも利用者を呼び込み、にぎわい創出に寄与しているとみられる。
同館が18日に発表した。入り口のセンサーで入館者をカウントしていて、1日平均約1800人、土日祝日には同約2500人が訪れるという。
ターミナル駅の豊橋駅に近いこと、午後9時までという図書館にしては遅い時間まで開いていることも作用してか、市内在住者だけでなく近隣市の市民も利用している。居住地は貸出券の情報から分かる。
佐藤綱久館長補佐は「多くの人が利用してくれて、街なかのにぎわいの一端を担えているのは喜ばしい」と話す。
開館時間以外にも、同館には従来の“図書館像“を覆す特長がある。上下のフロアをつなぐ階段の「中央ステップ」を座席にして、毎週のように講演会やDVD上映会を開催。静かにすることを求められる図書館のイメージとはかけ離れている。館内では会話もでき、飲食も基本的に許されている。
地域との連携も重要視していて、近くに建つ水上ビルの商店街組合とイベント時などに協力している。
開館当初約6万冊だった本の数は、現時点で約8万7000冊にまで増加。年4000~5000冊ほどのペースで増えているという。
佐藤館長補佐は現在の状態を維持しつつ、どの客層をまだ取り込めていないのかを検証し「新たな利用者の獲得を考えていきたい」と展望を語った。
同館は2021年11月、名豊ビル跡地に建設されたエムキャンパス東棟の2、3階部分に開館。23年8月に入館者数100万人を達成した。