地元木工業者「木と革aoyama」/田口高校生徒のアイデア形に
2025/03/19
積み木の感触を確かめる田中校長㊧と青山さん(田口高校で)
県立田口高校(設楽町清崎)の演習林で育ったスギとヒノキが、高級感のある「積み木」に生まれ変わった。生徒が「インテリアにもなるデザインなら大人になっても長く使ってもらえる」「高校で学んだレーザー加工を入れたい」といったアイデアを出し、地元の木工業者が完成させた。
県の「森林・林業の魅力伝道事業」の一環。県内で唯一の林業科がある同高や奥三河の木材の魅力を高める狙いがある。
工房「木と革aoyama」を町内で営む青山和志さん(53)が1、2月、林業科地域文化コースの授業で講師を務め、3年生8人=今月卒業=が積み木を題材に商品開発について学んだ。
出来上がった積み木は16ピースあり、正方形の箱にぴったり収まる。木目や香り、手触りを生かすため塗装はしなかった。
小さな穴の開いたピースは花立てやペン立てに使うことができる。レーザー加工で入れたアラビア数字、ローマ数字がアクセントになっている。
青山さんは17日、完成品を同高に持参。「プロの事業者が入ったことで、アイデアがここまでの商品になると生徒に学んでもらえる」と話した。
田中和宏校長(56)は「林業は3年間では結果が見えづらいところがある。先輩たちの育てた木がこうやって形になると、学んでいることが見える」と取り組みを評価した。