豊川用水総合管理所/農業など3用水いずれも5%/少雨傾向続き6年ぶり実施
2025/04/18
現在の宇連ダム。水位が下がり、岩肌が露出している(水資源機構提供)
独立行政法人水資源機構の豊川用水総合管理所は17日、豊川用水の節水対策を18日午前9時から実施すると発表した。節水率は農業、水道、工業の3用水で、いずれも5%。東三河の水がめ「宇連(うれ)ダム」(新城市)などの貯水量が減っていることに対応する。豊川用水での節水対策は6年ぶり。
同機構と同用水の利用者で構成する豊川用水節水対策協議会を17日に開き、決定した。愛知県企業庁や地元の土地改良区などが対象となる。
同機構によると、管理する宇連ダムや近隣の大島ダム、東三河に7カ所ある調整池を合わせた17日午前0時時点の貯水量は2502万9000立方㍍で、貯水率は約48%。例年なら、この時期には約85%の貯水率があるという。豊川流域では昨年12月から、雨の少ない状態が続いている。
豊川用水総合管理所の鈴木基弘総務課長は「まとまった雨が今後も降らなければ、さらに厳しい状況になると予想される」と取水制限に踏み切る理由を説明。前回、豊川用水で節水対策が行われたのは2019年4~6月で、節水率は一時15%まで引き上げられた。
豊橋市上下水道局浄水課の松井宏文課長補佐は今回、家庭などの蛇口から出る水の量にほぼ変化は感じられない配水圧力の調整にとどまるものの「今のうちから意識して、なるべく水を大切に使ってほしい」と協力を呼びかける。