国の地方創生伴走支援制度で3省庁職員視察/豊根村役場若手職員らと意見交換も
2025/05/17
支援官と意見を交わす村職員ら(豊根村役場で)
国の地方創生伴走支援制度の対象となった豊根村に15、16日の2日間、村をサポートする3省庁の職員が訪れ、茶臼山高原などを視察した。役場では若手職員と意見交換を行い、村の魅力や課題を聞き取った。農林水産省課長補佐の叶拓斗さんは「皆さんの思いを具現化していくことが我々の仕事だ。主体性を持って今後も議論に参加してほしい」と呼びかけた。
豊根村担当の地方創生支援官として来村したのは、叶さん、経済産業省課長補佐の河裾淳子さん、復興庁主査(総務省から出向)の伊東泰孝さんの3人。茶臼山高原の芝桜まつり、道の駅豊根グリーンポート宮嶋、新豊根ダムなどを視察した。
16日午前は、特産品であるチョウザメの養殖施設を訪問。生産者の熊谷仁志さんから、きれいな山水を生かした飼育方法やキャビア販売の状況を聞き取った。
午後には村職員10人とワークセッションを実施。3チームに分かれ、和やかな雰囲気で意見を交わした。
伊東さんは「村には特に子供連れにとって魅力的なところがたくさんある。全国に発信していければ」と意欲を語った。河裾さんは「観光客は少なくないが、滞在が短くて村全体にお金が流れていないのでは」と課題を挙げ、長期滞在を促す必要性を指摘した。
伴走支援制度は石破政権の看板施策で、中央省庁職員が副業的に中小自治体をサポートする。活用に手を挙げた自治体のうち、県内では豊根村と日進市が初年度の対象に選ばれた。
村としては今後、茶臼山高原を柱とする観光振興ビジョンの策定に向け、3人に助言を求める。茶臼山高原協会や村観光協会を交えて月1回程度のオンライン会議を開いていく予定だ。