市内で自動車盗が連続発生

豊橋署がドライバーに防犯対策呼びかけ／県内では特定車種の被害大幅増

2025/05/18

車両への対策を訴える豊橋署員（今年４月、豊橋市内で）

　豊橋市内で今月14日から15日にかけて、自動車盗難と盗難未遂の被害が計３件起きた。県内で多発している特定車種を狙った組織的な犯行の可能性があり、豊橋署はドライバーに防犯対策を呼びかけている。

　署によると、14日夜から15日朝にかけて大村町と富本町、前田南２の住宅敷地から車両１台が盗まれ、２台は荒らされたような痕跡があった。トヨタの「ランドクルーザー」が盗まれ、高級車「レクサスＬＸ５７０」２台は盗もうとした形跡が見つかった。

　県内では２車種や「プリウス」「アルファード」などの窃盗被害が多発。今年４月末時点で自動車盗が計４４３件あり、昨年同時期と比べて１５６件の増加。同市内では11件起きており昨年から７件増えている。

　蒲郡市竹谷町でも今月13日未明に「ランドクルーザー」の窃盗被害が起きている。いずれも組織的な犯行とみられ、何らかのルートで車両や部品を海外や犯罪グループに転売している可能性がある。

　盗む際は、特殊な装置を使って車の施錠を解いてエンジンをかけて持ち去る手口が多いとみられる。同署生活安全課の中川元宏課長は「メーカーやディーラーで対策用品を販売しているので利用していただきたい」と語る。

　車のエンジンが始動しないように時間設定できる「マイカー始動ロック」というアプリサービスや、カー用品店では窃盗犯が開錠に使う「ＣＡＮインベーダー」の対策用品の購入などを推奨する。
また、盗む際に時間を要するため「ハンドルロック」や「タイヤロック」の効果も高いという。今月の被害は一軒家やアパートの駐車場で起きており、防犯カメラやセンサーライトの設置も犯罪被害を遠ざける対策となり得る。

　中川課長は「複数の対策を施して被害を防いでほしい」と話している。