長坂豊橋市長、住民投票に関する投稿した際に
2025/05/27
定例記者会見に臨む長坂尚登豊橋市長(市役所で)
豊橋市の長坂尚登市長が自身のX(旧ツイッター)で、多目的屋内施設(新アリーナ)を含む豊橋公園東側エリア整備・運営事業の賛否を問う住民投票に関する投稿をした際、事業に反対していた市議時代の投稿にひもづけて見られるようにしていたことが分かった。市長は住民投票条例で公平・公正な情報提供を求められていて、公人と私人の線引きのあり方が問われそうだ。
住民投票条例は事業推進派の自民、公明両党に反対派の共産党なども共同で5月臨時議会に議員提案し、賛成多数で可決された。事業に賛成か反対か、投票用紙のいずれかに丸をつける方式で今夏の参院選と同日に実施される。
同条例の条文では、市長は「住民投票の適正な執行を確保する」ことを目的に、同事業に関して「投票資格者が意思を明確にするために必要な情報を、公平かつ公正に提供しなければならない」としている。
長坂市長は「豊橋市長坂なおと」のユーザー名で運用しているXに今月16日付で「昨日、住民投票条例(議員提案)が可決されました」と投稿。しかし、それにひもづける形で「新アリーナ建設費46億円増の怪。このまま契約大丈夫?」など事業反対の立場で前市長を追及していた市議のころの自身の投稿を見られるようにした。
26日の定例会見で、こうした投稿への見解を記者から聞かれた長坂市長は、SNSについて「公務ではなく発信している。どういう情報を発信するかは私の判断」と説明。ひもづけの理由を問われると「私(わたくし)としての情報発信なので(回答を)控える」と述べるにとどめた。