降雨運転規制に土壌雨量を導入

見合わせ基準は1時間降雨量60ミリ以上か規制値超え

2025/06/01

切り土構造の線路を走る東海道新幹線

 JR東海は、東海道新幹線における土砂崩れなどによる被害防止を目的に、1日から「土壌雨量」を導入した新たな降雨運転規制を開始する。運転見合わせとなる基準は1時間降雨量が60ミリ以上か、土壌雨量が規制値を上回る場合となる。

 これまでは沿線に設置した雨量計で規制値に達した場合、徐行や運転見合わせの規制をしてきたが、同線では盛り土や切り土区間が全線の53%を占めていることや、近年の降雨状況などを踏まえ、長時間の降雨による影響の指標を連続降雨量から土壌雨量に切り替えた。

 この土壌雨量は、雨が土壌中に浸み込みたまるプロセスを模式化し、土壌中に水分量としてどれだけたまっているかを数値化した指標。気象庁が用いる土壌雨量指数と同じ計算モデルを活用し、沿線59カ所の雨量計値を用いて算出する。降り続く雨が設備に与える影響を適切に評価できるようにもなる。

 同社は現在進めている降雨時の線路設備モニタリング結果も踏まえ、今後は必要に応じて設備を強化し、土壌雨量の規制値を見直すなどして安全運行を目指すとしている。

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