「コーヒーローバー」盛況

人気SNSも後押し、昭和レトロな純喫茶/豊橋

2025/07/05

店を受け継いだ相原さん(コーヒーローバーで)

 近年、若者を中心に人気が再燃している「昭和レトロ」な純喫茶。カウンターがあり、マスターやママとおしゃべりができる温かな空間に注目が集まっているが、経営者の高齢化などで年々減少しつつある。豊橋市牟呂市場町の「コーヒーローバー」は、前店主が中堅世代の経営者に経営を引き継ぐ形で受け継がれた一軒。店の雰囲気はそのままに、スペシャルティコーヒー専門店として生まれ変わった。

 経営を引き継いだのは、豊橋市内で「カフェ コップコピン」など4店舗を経営する相原紀男さん(50)。コーヒーローバーの隣でピザ店とコーヒーロースタリーを経営していた縁で親交があり、閉店を聞いて「受け継がせてほしい」と申し入れたという。後継後は、店内の懐かしい雰囲気はそのままに老朽化したところに手を入れ、手元にあった古いエスプレッソマシンを飾るなどして店内を整えた。コーヒーは自家焙煎のスペシャルティコーヒーにこだわり、昭和らしい軽食メニューなども用意して4月にオープンした。

 メニューはスペシャルティコーヒーのほか、懐かしいクリームソーダやケーキ、ソフトクリームパフェ、プリンなどスイーツと、鉄板ナポリタンやオムライス、カレー、あんかけスパゲティなど軽食がそろう。モーニングサービスも充実。ランチは850円からと価格も「昭和」にこだわった。

 開店して3カ月、前店主の時代からの常連たちも変わらず訪れにぎわっている。SNSなどを見て若い世代の来店も増えたという。

 「もともと地域に根差し、コミュニケーションの場だった喫茶店。これからもいろいろ工夫してコミュニティーとつながっていきたい。昭和らしい交流ができる喫茶店に育てられれば」と相原さんは話す。1980年の創業から45年。昭和の純喫茶は、新しいステージで地域の交流を促進する。

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