大腸がんで死去次男・賢治さん、豊川の近田さんが闘病記市へ寄贈
2025/07/19
竹本市長に賢治さんの闘病記への思いを語る近田さん㊨(豊川市役所で)
豊川市の近田真弓さん(59)が18日、大腸がんで26歳の若さで亡くなった次男賢治さんの闘病記「毎日を楽しく生きるんだ~生きることは最高に楽しいよ~あるがん患者からのメッセージ」を同市に寄贈した。市役所を訪れ、竹本幸夫市長に贈呈した。
賢治さんは2018年末、ステージ4で余命2年半と診断され、20年2月に亡くなった。闘病中に書きつづったブログの内容を本にする夢を抱いていたこともあり、真弓さんが企画編集、兄の直樹さん(33)がサポートする形で今年3月、3000冊を自費出版した。全61ページの闘病記は26センチ四方の絵本サイズ。余命宣告を受けてから釣りや料理、写真を満喫した日々をはじめ、家族らの率直な思いなどを小学生高学年向けに編集した。父英生さん(62)の一宮中学校時代の友人で、闘病中に親交のあった俳優の渡辺いっけいさんもメッセージを寄せた。
「人を思いやる人が増え、がんがなくなる社会になれば」という賢治さんの遺志を継ぎ、啓発イベント「リレー・フォー・ライフ・ジャパン」の実行委員も務める真弓さん。次男が旅立つ前、病床で言った「悔いはないよ」という言葉を回想しつつ「どんな方も後悔のないように生きてほしい。早期発見のため検診を受ける人が増えれば」と思いを込めた。
寄贈された100冊は、市内の小中学校や図書館、児童館などに配架される。購入(1200円)は四ツ谷接骨院=電話0533(95)4646=へ。