伊勢湾フェリー社員と観光ビューロに感謝状/田原署
2025/07/26
坂本さん(中央)や渥美半島観光ビューロー職員ら(田原署で)
海へ転落した軽四乗用車の70代女性を救助したとして、田原署は22日、伊勢湾フェリー社員の坂本直樹さん(29)と渥美半島観光ビューローに感謝状を贈った。
同署などによると、今年7月5日午前9時20分ごろ、田原市の伊良湖港の伊勢湾フェリー伊良湖乗り場で、桟橋から海に転落する軽乗用車を、入港するフェリーを待っていた坂本さんや同ビューロー職員が気づいた。「落ちた!」という声が響き渡ったという。
海面には女性の姿があり、その場にいた人たちが浮き輪を投げて助けようしたが、うまく届かなかったため、坂本さんが海に飛び込んで女性を抱えて岸壁へ。ビューロー職員やフェリー社員らが協力して引き揚げた。
坂本さんは「いかないと後悔すると思った」と振り返り、靴を脱ぎ、スマートフォンを置いて着衣のまま泳いだ。女性を救助できた時は「ほっとした」と話した。
ビューロー職員らは救助活動のほか、救急車が到着するまでの間、女性の体を毛布で包むなど救護措置を講じ、女性は一命をとりとめることができた。彦坂真事務次長は「阿吽(あうん)の呼吸で対応できた」、岡田美奈さんは「AEDの講習経験が生かせたので、機会があったら受講してほしい」と話した。
尾崎匡彦署長は「危険を顧みず連携して対応し、救助していただいた。転落を目の前にして、なかなかできません」と救助活動をたたえた。