「絶対に諦めるな」選手信じ鼓舞/豊橋中央 萩本監督「私学四強倒すため頑張ってきた」
2025/07/28
選手たちが萩本監督を胴上げ(同
豊橋中央の萩本将光監督は「最後まで苦しい場面ばかりだったが『絶対に諦めるな』と言い続けた。選手には『中途半端なプレーをするな。自分たちの野球を貫けば勝てる。お前たちを信じている』と伝えた。私学四強を倒すために毎日の練習を頑張ってきた。昨年の(準々決勝で敗れた)悔しさがあった。一球に懸ける特別な思いが優勝につながった。これまでチームを支えてくれた方々への感謝を忘れず、甲子園でも皆さんに喜んでもらえるように、先を見ずに初戦から豊橋中央らしく全力で戦いたい」と初優勝を笑顔で喜んだ。
豊橋中央のエース髙橋大喜地(3年)。決勝で、11回149球を1人で投げきった。「18回まで投げられます」―。試合前に萩本監督にアピールしたほど、絶好調の状態でマウンドに向かい、充実の表情を浮かべた。
今大会は、準々決勝から本格的に試合に登板。「ベスト8から投げられたのがよかった」と振り返った。
愛知豊橋ボーイズでチームメートだった横浜の阿部葉太も同じ日、甲子園出場を決めた。「初戦で戦いたい」と意気込む。
目立ちたがり屋の性格で、プロレスラー・アントニオ猪木氏のものまねでチームや自分を鼓舞してきた。「楽しみたい」。豊橋中央の〝燃える闘魂〟が、夏の甲子園で躍動する。
「打てる所にボールが来たこと、萩本監督から『打ちに行け』と言われた」―。冷静に振り返る豊橋中央の松井蓮太朗(3年)。延長11回タイブレークの均衡を破り、勝利をたぐり寄せたのはもちろん、エース髙橋の女房役としてもチームをリード。優勝決定の瞬間、髙橋と抱き合い、「普段はない」ほど、喜びを爆発させた。
髙橋とは、小学生の頃から野球を親しんだ仲。甲子園の野球を見た後「感化されて」そのまま練習をしたりするほどだった。
「ベストなバッテリーはコイツ(髙橋)しかいない。コイツでよかった」。絶対の信頼を置く二人が、夏の甲子園で、相手校を翻弄(ほんろう)するか、期待がかかる。