高齢者の運動不足解消や、孤立を防ぐのにもひと役/蒲郡の3人を県表彰
2025/08/25
賞状を受け取った(右から)三浦さん、伊藤さん、竹内さん=蒲郡市役所で
ラジオ体操が盛んな蒲郡市で、普及促進に貢献した三浦文子さん(82)、竹内耕嗣さん(80)、伊藤裕仁さん(72)の3人が「ラジオ体操優良団体等表彰」の県表彰に輝いた。新たに体操会を立ち上げたり、新メンバーの勧誘に熱を入れたりと、ますます活気づく。高齢者の運動不足解消や、孤立を防ぐのにもひと役買っている。
市内では、公園や神社など13会場でほぼ毎日、早朝からラジオ体操が行われている。県内でも指折りの実施率だ。今年4月、新たに加わったのが豊岡町の「とがみラジオ体操会」。代表の伊藤さんは立ち上げにあたり、ラジオ体操指導士の1級を取得した。
それまでは自宅から1㌔離れた会場に通っていた。毎朝出かけていく伊藤さんに、近所の人が「近くでもやってほしい」と声をかけたことがきっかけとなった。
伊藤さんらは会場近くの一軒一軒を回って承諾を得たという。そして回覧板で発足を知らせた。現在、参加人数は1日約30人。夏休みには子どもも参加し、最大で60人ほど集まる日もある。伊藤さんは「徐々に人数が増えて手応えを感じる。継続することが大事」と意気込んでいる。
形原地区の三浦さんは、近くの神社でラジオ体操を行っている。参加人数は20人ほど。平均年齢は80歳を超えるが「誰も風邪をひかない」のが自慢だ。中には1人暮らしの高齢者もいて、毎朝集まって話すことが楽しみだという。「休む人がいると気になって、家を訪ねることも。見守りの役目も果たせれば」とほほ笑む。新しい人も入りやすいように、口コミで参加を募っているという。
三谷小グラウンドの体操会に参加する竹内さんは、運営メンバーの一人。参加者のうち最高齢は94歳だという。「自分はまだまだ若い方です」と笑う。「ラジオ体操は規則正しい生活の源。夜は早く寝られるようになります」と充実感をにじませる。
表彰は、かんぽ生命などが主催し、ラジオ体操の普及促進に貢献した個人や団体をたたえている。本年度の受賞者は全国で110人、県では8人が選ばれた。
市役所で授賞式があり、かんぽ生命保険岡崎支店の舟戸与志朗支店長が3人に賞状を手渡した。