地元企業訪問「オープンファクトリー」
海外にも生産拠点 金型設計から量産までグループ内で一貫
2025/08/26
世界中に生産拠点を置くプラセスを訪れた(左から)伊藤さん、鱸さん、水下さん=豊川市宿町で
豊川市宿町のメーカー、プラセス(甲村尚久代表取締役)には19日、県立豊橋工科高校機械科2年の生徒3人が訪問し、本社内や金型工場を見学した。
再来年で創業50年になる同社は車載用精密樹脂部品を製造。運転手の操作スイッチなど「命と安全」にかかわる重要部品を作っており、国内外の大手自動車メーカーと取引する。廃材のプラスチックを利用した壁タイルや防犯用品も開発している。
市内5カ所の工場をはじめ、タイやメキシコなど海外にも生産拠点があり、案内した久納智博さんは「金型設計から量産までグループ内で一貫しているのが強み」と強調した。
また、テーマパークなどに使えるクーポン券1万5000円分を全従業員に配るなど福利厚生も充実し、500社に与えられる健康経営優良法人ブライト500に輝いた。
久納さんは、EV化が進んでも同社が製造する重要部品の需要は変わらないとして「大型バッテリーの冷却ユニット部品などで需要は増えていくと思う」と推測。豊橋工科OBで、設計担当の高垣隼斗さんが助言する時間も設けられた。
伊藤誉弥さんは「卒業後は就職を考えているので展望が広がった」、水下暖河(はるが)さんは「細かい作業が好きなのでやってみたいと思った」、鱸(すずき)仁太さんは「細かい部品をどう作っているか勉強になった」と話した。