自助・共助で災害に強い町に

町制70周年記念で防災フェア/東栄町

2025/09/01

町消防団などによる一斉放水(東栄町で)

 東栄町は8月31日、町制施行70周年を迎えた記念イベントとして「防災フェア2025」を開き、防災グッズの展示や消防団などによる放水実演を行った。いざというときの自助・共助を促すことで、災害に強い町づくりにつなげる。

 この日は朝から、年1度の町内一斉防災訓練も実施。14ある地区ごとに自主防災会が避難所を開き、住民らは被害状況の連絡方法などを確認した。

 フェアは訓練に続く形で、午前10時から東栄診療所の駐車場や東栄小学校を会場に開始。非常食の試食、防災グッズの実演などのコーナーや飲食ブースが並んだ。

 県の起震車「なまず号」では、家族連れなどが大きな揺れを体感。県警音楽隊による演奏会もあった。

 講演会では、名古屋工業大学の井戸田秀樹教授が住まいの耐震化について解説。同町の耐震化率が県内の市町村で最低水準となっていることから、対策の重要性を訴えた。

 放水実演には、町消防団の全3分団と足込班、新城市消防本部の合わせて約70人が参加。ラッパが鳴り渡る中、ホース8本から一斉に水が上がり、高々と弧を描いた。

 イベント開催について、村上孝治町長は「南海トラフ地震もいつ起こるか分からない状況。防災の意識を高めてもらい、安全安心な町を目指したい」と話した。

 山や森林に囲まれた東栄町では災害時、集落が孤立したり、停電が長引いたりする事態が懸念される。

 町は2018年度から防災士育成のための補助を行っており、これまでに28人が資格を取得した。自家発電機や蓄電器の購入も支援している。

非常食を味見する住民たち(同)

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