出張授業で生徒ら車いすバスケ体験/パラアスリートとともに共生社会を考える
2025/09/26
車いすバスケで紅白戦に臨む蒲郡中生と根木さん(右端)=蒲郡市立蒲郡中学で
蒲郡市立蒲郡中学で25日、パラスポーツの出張授業があり、1年生約160人が車いすバスケットボールを体験した。
2000年シドニーパラリンピックで男子車いすバスケ日本代表の主将を務めた根木慎志さんが来校し、車いすでドリブルや3点シュートを披露。続いて生徒たちも5対5の紅白戦に挑んだ。根木さんは拍手や声援を促し、会場を盛り上げた。
生徒たちは「立っているよりゴールが高く感じた」「車いすの操作は難しかったが面白い」「応援でやる気が出た」と口々に話した。
根木さんは高校3年で交通事故に遭い、脊髄を損傷。車いす生活となったが、知人の勧めで競技に出合った。講話の中で「けがをして車いすになったときはしんどかったが、いつもまわりの応援に勇気をもらった」と振り返り、「急に問題が解決するわけではないが、応援し合うことが互いの力になる」と語った。
この出張授業は、日本財団パラスポーツサポートセンターが「あすチャレ!スクール」と銘打って2016年に始めた取り組みで、今年で10年目になる。
パラアスリートらが全国の学校を巡り、共生社会について学ぶ場を提供している。3月末までに2607回開催され、29万人以上の児童生徒が参加したという。市内では本年度、10校で実施が予定されている。