米出身のクレッグさん指導/蒲郡・西浦小で
2025/11/28

小麦の種をまく児童ら(蒲郡市西浦町で)
蒲郡市立西浦小学校の1年生と5年生が26日、麦の種まきに挑戦した。
児童57人が学校近くの畑を訪れ、軟らかい土の上を横並びで歩いて溝を作った。折り返して歩きながら、小麦「きぬあかり」の種を手でまいた。来年2月には芽を踏んで強くする「麦踏み」を行い、5~6月に収穫。小麦粉からパンや麺にして味わう計画だという。
指導したのは、同市西浦町で地ビール醸造所を営むアメリカ出身のクレッグ・モーリーさん(56)。「愛情もたっぷりまいてあげて」と児童に声をかけていた。
モーリーさんは米シカゴ生まれで、研究者として約30年前に来日し、生物学の博士号を取得。蒲郡市では耕作放棄地で麦を栽培し、地ビールのほか、パンや麦茶などの原料として活用している。昨年には同町でビアホールレストランも開店した。住民との縁で、麦栽培の体験授業に協力することになったという。
西浦小と西浦中は、来春開校する小中一貫の義務教育学校「西浦学園」に統合される。麦栽培は、9年間を通じて取り組む「ふるさと学習」に位置づけられている。この日、種まきを終えた5年生の女子児童は「いつも食べているものが、こうして作られていることを知って興味が出てきた」と話した。