⑳ 「中心商店街の今昔」/再開発で銀行や商業施設お目見え
2026/01/13

1985年頃の旭町通り(鈴木政一撮影)
1985(昭和60)年頃の市街地再開発前の旭町通りが、上の写真である。左手前には三色のサインポールと夏目理容店、正面にはキャンデーストア関、右手前にはやまいち呉服店や割烹(かっぽう)照よしなどが並ぶ。駐車場はなく、各店舗の車が店先に横付けされている。その様子から朝の営業前に撮影されたものだろう。
この一帯は、かつての城下町の面影を残す中心商店街であった。しかし、郊外型店舗の進出や車社会に対応する駐車場の確保が困難となり、昭和60年代にはその商店街の空洞化が進行。これを受けて旧田原町が90(平成2)年に再開発を始め、田原市となった翌年の2004(平成16)年に終えた。
下の写真は再開発で一新され、名称も変わった「はなとき通り」である。夏目理容店から上町商店街にかけてあった商店は移転し、その跡地には複合商業施設のセントファーレと三菱UFJ銀行、豊橋商工信用組合の支店が建設された。
左側には、3階建ての菓子蔵せきと新たに改築された商店が並ぶ。右側にはやまいち衣料店、奥には街路樹が植えられ、地元の新店舗が軒を連ねる。店の前に整備された駐車場では、イベントや夜店が開かれるなど、はなとき通りは地域交流の場にもなっている。
かつてこの地に暮らしていた夏目春代さん(71)は、再開発前の商店街を懐かしそうに次のように語った。「狭い通りを挟んで並ぶ個人商店は、どこも顔なじみ。食料品も日用品も、いつもの店を回れば、すべてそろっていた」