15億円以上を着服か 自己口座へ入金
2026/01/15

送検される藤原容疑者(豊橋署で)
県警捜査二課と豊橋署、設楽署は13日、業務上横領の疑いで豊橋市小畷町の税理士法人「タックスワン中部」の代表社員、藤原照元容疑者(70)を逮捕した。県警は、遊興費や株式購入を目的に長年にわたり計15億円以上を横領していたとみて余罪を調べている。
逮捕容疑は、2022年7月から同12月までの間、複数の金融機関で計19回にわたり、自ら消費する目的で税理士法人名義の預金約2600万円を自身の口座へ入金し、横領したとされる。
捜査二課によると、藤原容疑者は「貸付けとして処理していたので、横領をしているつもりはない」と容疑を否認している。
24年夏ごろ、法人の社会保険料の支払いが滞納。内部調査の結果、口座内の不審な出入金が判明して法人は翌年8月に県警へ告発した。
捜査の結果、18年以降だけで約15億円の使途不明金が発覚。そのうち証券会社の口座へ入金し、株式購入に充てた約2600万円分の横領容疑で逮捕した。
同容疑者は経理担当者に対し「長期貸付金」として処理するよう指示していた。経営者などが自らの利益目的で株式の売買などを行う「自己取引」をする際は、役員らの承認が必要だが、同法人の幹部らに決議を諮ってはいなかった。
法人は15年に設立。17年には小畷町に新社屋を建設した。同容疑者は、過去に東海税理士会豊橋支部長や金融機関の非常勤監事などを務めていた。
18年以前から高級飲食店の支払いなどのために自己口座へ移していた疑いがあり、着服の総額は15億円を超えるとみられる。捜査二課は14日、藤原容疑者の身柄を送検。業務上横領罪に問える同年以降の行為について調べている。
◆返金のさなか
法人は、昨年5月から第三者の弁護士介入による経理体制の見直しと内部監査体制を刷新。藤原代表が私的流用について反省、謝罪したことを承諾し、策定した計画に基づく返金を受けていた。
法人は、顧客企業への損害や税務上の違法性はないと強調しており「捜査に協力して事態の解消に努めて参ります。ご迷惑をおかけしていることを心よりおわび申し上げます」としている。