渇水対策で官民総力

消防は企業と協力体制/地下水利用の銭湯は利用者増加/防火=節水 意識向上図る

2026/03/01

天然地下水を使った浴槽施設(豊橋市の人蔘湯で)

 豊川(とよがわ)水系の渇水による節水対策が進む中、官民の各施設は工夫を凝らして業務を続けている。豊橋市の消防署は消火活動に処理水などを利用。地下水を使う浴槽のある銭湯は、複数人で気兼ねなく入浴できる施設の利用を促している。

  ◆防火対策で節水見込む
 同市の消防隊は1月中旬から、消防車両に中島処理場(神野新田町)の処理水や、協力企業の井戸水を利用。消火活動を終えた車両は、各施設から水をくみ上げて補給している。

 2月に高師校区で行った火災訓練では、公園内の防火水槽を使用後に処理水を補充。協定を結ぶ「東愛知生コンクリート協同組合」の車両が搬送した地下水を放水に活用する手順も確かめた。

 市内では今年、野焼きが原因の火災が多発。少雨による乾燥の影響で同26日までに約10件あった。市消防本部職員は「外で火を取り扱うのは控えてほしい」と呼びかける。

 大規模な火災の際は、一刻を争うため上水を使い活動する。現在、消防車両の洗車は控え、宿直する隊員は浴槽を使わずにシャワーのみで済ませているという。

 同本部は防火意識を高めることで節水につながると強調する。職員は「しばらくは節水を意識した警戒体制で対応していく」と話している。

 ◆遠慮がちに散水・銭湯の需要増
 田原市の畑では作物にスプリンクラーで散水するが、農業男性は「周囲の目が気になる部分はある」と語る。近年は価格高騰や不作、大量の窃盗被害に悩ませられながら同業者間で情報交換して対策を図ってきた。男性は「農家の人たちは配慮しながら水を使っている。雨を待っている状態」と話している。

 同市神明町の銭湯「人蔘(にんじん)湯」の浴槽やシャワーは地下水を利用。店によると、例年2月は閑散期だが今年は利用者が増加した。節水強化により「営業はどうなるのか」という問い合わせも多いが「天然地下水」の設備であると説明。常連客が家族や友人を伴う来店も増えているという。

 昔ながらの「銭湯」は市内で2店舗のみ。人蔘湯では地域に根ざしたグッズや飲料も販売する。奥村明加店長は「多くの人に利用してもらうことで、家庭の節水にもつながればありがたい」と気軽な来店を呼びかけている。

処理水などを利用した訓練のようす(豊橋市消防本部提供)

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天然地下水を使った浴槽施設(豊橋市の人蔘湯で)

処理水などを利用した訓練のようす(豊橋市消防本部提供)

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