農業分野などから地元の4人が提言/田原RCが公開シンポ
2026/03/14

30年後の渥美半島に向け、考えを述べる4人(田原市中部市民館で)
田原ローターリークラブ(大谷誠会長)は7日、地域で深刻化する人口減少と高齢化を乗り越え、持続可能な地域づくりを模索する公開例会「渥美半島の30年後を考えるシンポジウム」を田原市中部市民館で開いた。
地域づくり、図書館行政、農業、産業の各分野に精通する地元の4人が登壇。現状や今後についてそれぞれの考えを語り、提言した。
農業の渡会理史さんは「地域の『当たり前』を価値として見える化、言語化して外へ届ける。農業を出荷で終わらせず、観光資源化して地域の力に変える」と提案した。漬物業界で働く若者世代の木村彰太さんは、地域住民の意識を「自分の代で終わりと諦めていると感じられる「心構えが高齢化している人」が多い」と鋭く指摘。その上で「人口減少を事実として受け止めた上で、熱量と生産性の向上が今後のカギ」と語った。
田原市図書館長を務める是住久美子さんは「少子化、縮小社会の中で、持続可能な地域をつくるには行政だけでなく、社会全体が公共性を担う意識を持つ必要がある」との考えを示した。
また、渥美半島の課題の一つとなっている道路整備に関し、渡会さんは実施している電照菊ナイトツアーの参加者から「高速道路から1時間以内だといいと聞く」と言い、木村さんも「お客さんから『田原は遠い』と言われる」と現実を紹介。
国土交通省で道路整備を担当し、現在は田原市建設調整監の志賀勝宏さんは「道路を造るには時間もお金もかかる。今後、浜松湖西豊橋道路が開通すると、高速道路の入り口が田原市に近づくだけでも印象は変わると思う。ただ、時間はかかるので、関係人口を増やすことが最優先」と戦略を語った。
シンポジウムを担当した田原ロータリーの田中正人さんは「4人の話を自分事として捉え、明日からのヒントにしてください」と呼びかけた。