豊川用水で初の緊急対策/湖底水利用も10日で枯渇/水資源機構大島ダムでもポンプ揚水準備/「より一層の節水」呼びかけ
2026/03/18

貯水率が0%となった宇連ダム。堤体近くの湖面に揚水用のホースが見える(17日午後、新城市で)
昨夏から続く少雨により、豊川用水の主要な水源である宇連ダム(新城市川合)の貯水率が17日午後3時半、ついに0%となった。用水を管理する独立行政法人水資源機構は、湖の底にたまった水を利用するためポンプでのくみ上げを開始した。1968年に用水の運用が始まってから初めての緊急対策で、市民はさらなる節水が求められる。農業、工業への影響も広がりそうだ。
大島ダム(新城市名号)や七つある調整池を含めた全体でも、17日午前0時の貯水率は7・5%で、平年の約1割となっている。節水率は同日、水道用水が25%、農業・工業用水が45%に引き上げられた。
水資源機構豊川用水総合管理所によると、宇連ダムの水位は満水時より50㍍低下し、取水口へ水が流れなくなった。同ダムで貯水率0%を記録したのは2019年5月以来のことだ。
ただ、湖底には土砂混じりの茶色い水が約28万㌧残っており、機構は水中ポンプ10台を配備。同日午前に揚水を始めた。
まとまった雨が降らない限り、この水も10日間ほどでなくなる。その先を見据え、機構は大島ダムでもポンプ揚水の準備を進める。
宇連ダムで報道陣向けの説明を行った上野英二副所長は「暗く長いトンネルを歩いているが、利水者の皆さんと手を携え、出口を探していく。より一層の節水をお願いしたい」と呼びかけた。
今後については「今まで誰も見たことがない状況だ。しっかり現状を把握し、何が出来るか考えていく」と述べた。
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豊川用水 東三河5市の約73万人に水道の水を供給し、静岡県湖西地域まで含めた農業、工業を支える。今回の節水は昨年8月29日から続いている。