遺伝的多様性の維持確認

田原で絶滅危惧・ヤマトサンショウウオ/のんほいパークなど研究チーム/保全へ安心材料も危機的状況変わらず

2026/04/04

渥美半島のヤマトサンショウウオ(豊橋市提供)

 渥美半島で絶滅の危機に瀕しているヤマトサンショウウオの集団に遺伝的な多様性が維持されていることを、豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)などの研究チームが突き止めた。保全に向けた安心材料になるとしている。

 愛知教育大学(刈谷市)との共同研究では、田原市内の3カ所で計36匹のヤマトサンショウウオを採集。それらのミトコンドリアDNAを調べた結果、遺伝的多様性が良好な状態で残っていることが分かった。

 園の吉川雅己獣医師は「少し安心材料だが生息域は限られ、危機的状況に変わりはない。調査を続け、啓発を通じて地域でヤマトサンショウウオを守っていきたい」と話した。

 近親交配が進み遺伝子が多様でなくなると、少しの環境変化にも対応できない恐れがあるという。

 園によると、ヤマトサンショウウオは近畿地方東部から中部地方南部にかけて分布する小型のサンショウウオ。愛知県内では、渥美半島だけに生息しているが、耕作放棄地の増加や宅地開発などの影響で生息数は減少している。

 研究ではこのほか、知多半島のオワリサンショウウオについて、名古屋市近辺に生息する集団と比べて遺伝的に脆弱になっている可能性が明らかになった。

 これらの研究をまとめた論文は、先月発行の豊橋市自然史博物館研究報告に掲載された。

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