子どもの人権重視 戦後民主化教育に尽力/講演原稿など資料300点並ぶ/来月2日まで蒲郡市立図書館
2026/07/24

金沢氏の自宅の書斎を再現した展示(蒲郡市立図書館で)
子どもの人権を重視し、戦後の民主化教育に尽力した蒲郡市出身の教育評論家、金沢嘉市(かいち)氏(1908~86年)の業績を振り返る企画展が同市立図書館で開かれている。金沢氏の著書のほか、講演の原稿、授業で使われたノートなど約300点が並ぶ。8月2日まで。
金沢氏は同市平田町生まれ。蒲郡農学校(現蒲郡高)から東京の青山師範学校(現東京学芸大)へ進み、教職に就いた。主に都内の小学校で社会科を教えた。
退職後は児童教育評論家としてラジオやテレビで教育相談に応じ、全国で講演活動を繰り広げた。NHKラジオの子ども向けニュースでは解説者を務めた。
戦後民主教育の草分けとして活躍したが、その根底には、戦時中、自身の「口演童話」が戦意高揚に利用され、結果として戦争に協力したことへの悔恨があったという。戦後は子どもとともに学ぶ授業を推し進め、「人間にくずはない、誰もがピカリと光る何かがある」という言葉を残している。
展示は金沢氏の没後40年にちなみ、関連資料約2500点を保存する「金沢ヒューマン文庫を愛し守る会」が企画した。会場には遺品とともに生前の書斎も再現されている。
舩坂清伸会長は「亡くなって40年が経ち、知らない人が増えた。金沢氏は教育者としてはっきり発言した人。あらためてその考えを知ってほしい」と話す。
午前9時~午後7時。会期中、27、31両日は休館。