原材料高や調達難が経営を直撃/価格転嫁推進など要望強く/愛知県調査
2026/08/09

中東情勢の影響を受けている企業の割合(県調べ)
中東情勢の悪化を受け、愛知県内企業の約8割で事業活動に悪影響が出ているか、今後出る可能性があることが県の調査で分かった。原材料やエネルギー価格の高騰、資材の調達難が企業経営を直撃しており、価格転嫁の推進や資金繰り支援などを行政に求める深刻な実態が浮き彫りとなった。
調査は7月中旬、県内の中小・中堅企業など1万社を対象に実施し、2103社から有効回答を得た。
事業活動への影響について「既に影響が出ている」と答えた企業は59・1%。「今後影響が出る可能性がある」(19・5%)を合わせると78・6%に達した。規模別では中小企業で「既に影響が出ている」の割合が高く、業種別では製造業(73・2%)、運輸業(69・8%)、卸・小売業(60・7%)で打撃が目立った。
具体的な影響(複数回答)では「原材料価格の上昇」「仕入・調達の困難や遅延」「エネルギー価格の上昇」の上位3要因で全体の3分の2を占めた。調達難の品目では、製造業で塗料や溶剤類、サービスや建設・運輸業などでオイル・潤滑油類が多く挙げられた。
企業側は「販売価格への転嫁」や「調達先の多様化」などで防衛策を図るが、現場からは「価格転嫁すれば他社に仕事が奪われる」といった切実な声も上がる。県への要望は「価格転嫁・取引適正化の推進」(24・4%)が最も多く、「調達・仕入円滑化」「資金繰り支援」が続いた。
県は調査結果を踏まえ、公益財団法人あいち産業振興機構と連携し、中東情勢に起因する課題相談に応じる専門家派遣などの支援体制を強化していく方針だ。