伊勢神宮「お木曳」体験記 ㊤

涼し気な「練り」、水流で靴底が崩壊/伝統行事の服装は清潔感ある白色で統一

2026/08/15

法被姿で五十鈴川に入り、川曳に参加する筆者の家族(三重県伊勢市で)

 伊勢神宮で20年に一度、社殿を新装する式年遷宮。その関連行事で今年と来年、三重県伊勢市で無形民俗文化財「お木曳(きひき)」が行われている。筆者は、妻が伊勢神宮の門前出身という縁で特別に体験した。愛子さまも参加された貴重な体験談を3回にわたり紹介する。

 2033年の式年遷宮に備え、内宮と外宮に建築資材の御神木を運び込む、お伊勢さんの伝統行事。筆者が参加したのは、7月26日に行われた内宮向けの川曳(かわびき)だ。〝令和初のお木曳〟とあり、翌週の8月2日には皇室から愛子さまが参加された。5月には外宮に運び込む陸曳(おかびき)があり、俳優の小栗旬さんや岡田准一さん、斎藤工さんらが参加した。

 川曳は、御神木を載せた木そりを綱で引き、五十鈴川を遡っていく。伊勢市民が地区ごとに奉曳団(ほうえいだん)を結成し、市外在住の出身者や親交ある神社関係者らも招き入れる。筆者が体験した日だけで約2000人が参加した。

 伝統行事だけに、制約もある。服装は清潔感ある白色で統一する。地下足袋が推奨されるが、スニーカーでもよい。筆者は白を基調としたスニーカーにシャツ、長ズボンを着用し、家族そろって妻の出身地である宇治浦田町の法被を羽織った。

 浦田橋付近から内宮に入る宇治橋までの約1㌔の五十鈴川を、休憩も挟みながら約5時間かけて進む。炎天下の長丁場だけに、川沿いには給水所が設けられ、個人の判断で途中で休憩し、再合流できる。筆者は暑さが心配だったが、川に入ると思ったより水が冷たく、場所によっては水位が腰ほどの高さまであった。

 筆者はカメラを下げていたため遠慮したが、曳き手らが駆け寄り綱を押し合う「練り」では水しぶきで全身ずぶぬれになり、見ているだけで涼しい。

 ただ、川底は大きな石がゴロゴロ転がり、非常に歩きづらい。転倒を防止するため、綱を両手でしっかりと持つ。流れに逆らって進むため、足元は水流を受け続ける。そのため、筆者の履くスニーカーは開始から30分ほどで靴底がはがれてしまい、痛みに耐えながら歩く羽目になった。地下足袋が推奨される意味を痛感した。

(つづく)

大勢の見物人の前で披露された曳き手の「練り」

靴底がはがれた筆者のスニーカー

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法被姿で五十鈴川に入り、川曳に参加する筆者の家族(三重県伊勢市で)

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