アユ釣り ルアーで気軽に

新たな渓流ファン獲得へ/振草川漁協が体験会/東栄町/名人・丹羽さん「将来は友釣り挑戦を」普及に期待

2026/08/31

釣り初挑戦の高田さんも大きなアユをものにした(東栄町で)

 生きたおとりを使うのが当たり前だったアユ釣りの常識が変わりつつある。若い人を中心にルアーを使った釣りが広まり、各メーカーも対応した釣り具を競って販売するようになった。東栄町の振草川漁協は29日、新たな渓流ファンをつかまえようと、ルアー釣り体験会を初めて開催した。

  体験会は同町川角の大千瀬川であり、定員を超える男女17人が豊橋市、浜松市などから集まった。講師らは「黒めの石にアユがつくので、そこを狙って上流側からルアーを置きにいく」「掛かったらドーンと当たりがくる」などとアドバイスした。

 豊橋市から町内に移住し、今回が釣り初挑戦という高田香佳さん(27)は、講師に手伝ってもらい1匹釣り上げた。「リールの使い方から教わった。これなら自分たちだけでもできそう」と笑顔を見せた。

 アユ釣りといえば、以前は生きたアユを使った友釣りばかりだった。縄張りを守ろうと体当たりする習性を利用し、おとりに仕掛けた針で引っ掛ける方法だ。

 生き物同士の駆け引きが魅力だが、8㍍以上ある延べざおなど道具をそろえれば10万円はかかる。山間部の過疎化で、おとりを販売する店舗も少なくなった。

 敷居の高さから、往年のファンが引退するにつれて釣り人は減少。遊漁料に支えられた内水面漁協の経営は厳しさを増している。

 一方のルアー釣りは、アユの闘争心を利用する原理が同じでも、さおやリールを他の魚釣りから流用できるし、ルアーは2000円前後。手軽さが受けて数年前からファンが増えつつある。

 この変化に乗り遅れまいと、振草川漁協は規則を改正し、今年6月から川の一部でルアーの使用を解禁した。豊川上漁協(新城市)、寒狭川中部漁協(同)なども既にルアー釣りを認めている。

 振草川漁協の組合員で、アユ釣り名人として知られる丹羽浩和さん(63)は「まずはルアー釣りが、アユの面白さを知るきっかけになれば。将来、友釣りにも挑戦してもらえるとうれしい」と話している。

丁寧にアドバイスする講師㊨(同)

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