15組が思いつなぐ/豊田市内でアジア競技大会聖火リレー
2026/09/08

沿道の声援に応える最終走者の山本選手(豊田市内で)
9月19日に開幕する第20回アジア競技大会の聖火リレーが8月30日、豊田市内で開かれた。名鉄豊田市駅東口周辺~豊田スタジアム西イベント広場の約1・5キロを現役選手や公募ランナーなど15組18人が駆け抜け、沿道から大きな声援が送られた。
サッカー、ソフトボール、野球、ラグビーの競技経験者で構成する4人1組のグループランナーで午前11時にスタート。ゴルフの原江里菜プロ(38)、冬季五輪元日本代表の寺尾悟さん(51)ら同市出身のアスリートが聖火をつなぎ、最終第15走は同市出身の陸上女子5000メートル代表の山本有真選手(26)が務め、無事に聖火をゴール地点の豊スタ西広場に届けた。
■地元声援を力に
豊田市立前林中学校で本格的に陸上競技を始めた山本選手は、光ヶ丘女子高校(岡崎市)時代に個人種目や駅伝で全国大会に出場したが、世代トップクラスではなかった。名城大学進学後に頭角を現し、大学女子駅伝4年連続2冠(全日本、富士山)に大きく貢献した。
実業団(積水化学)では5000メートルを中心に活躍し、2024年のパリ五輪、25年の世界陸上(東京)にも出場。人気、実力を兼ね備え、今や日本女子陸上界を代表する一人になっている。
今年6月にアジア競技大会と同じ会場のパロマ瑞穂スタジアムで開かれた日本選手権では、日本記録保持者の田中希実選手を猛追し、残り100で抜いて自己記録(14分59秒89)で初優勝し、本大会の代表の座を射止めた。「地元愛知の声援は後押しになった」と振り返る。
現在は北海道で合宿中。聖火リレーの待機中には沿道のファンらと触れ合う場面も見られた。「思い入れのある地元での最終ランナーは光栄。沿道の声援がうれしかった。皆さんの応援や笑顔を間近で感じることができ、それを糧に残り1カ月しっかり練習したい。蒸し暑さの対策も必要だと思った」と語った。
おしゃれ好きでも有名。今回の聖火リレーは合宿中のため、ネイルは控えめだったが「本番ではバチバチに決めてきます」と笑顔で地元を後にした。
昨年7月30日に死んだ、岡崎市東公園動物園のアジアゾウ「ふじ子」をしのぶイベント「ありがとうふじ子デー」が8月30日、同園で開かれた。同園の新作グッズなどを販売するマルシェや、担当飼育員が思い出を語るゾウ舎のガイドなどが行われ、多くの人が集まった。
このイベントで、ふじ子の鼻と両耳の剥製や鼻周りの皮膚が初公開された。同園によると、骨のない鼻や耳を形にして残すことで、ふじ子の存在を長く後世に伝えるとともに、動物について考えるきっかけにしてもらおうと制作した。来園者はふじ子の鼻の長さや模様、皮の厚さなどを間近で観察し、「すごい」と声を上げていた。
同市大平町の本目加奈美さん(43)は「正直剥製を見るのが怖かったが、意外と怖くなく、ふじ子は鼻先にぶち模様があったなと思い出して涙ぐんだ。近くで見て、おできに気付いたときは『私と同じだな』と思った」とふじ子を懐かしんだ。
同園は、ふじ子の誕生日である、来年の4月10日までには、岡崎城西高校(同市中園町)美術部が制作した等身大ふじ子像と今回公開した剥製に加え、骨格標本をゾウ舎で見られるようにするとしている。