陶芸家・鈴木青々作「太陽と海と地平線」/見られるのは今週いっぱい/落下の恐れ 移設先なく廃棄処分に/豊橋市
2026/09/16

撤去される予定の鈴木青々の陶壁(豊橋市役所西館で)
豊橋市役所西館の1階ロビーに飾られている「陶壁」が、撤去される。来庁者が見られるのは今週いっぱい。市民を長年見守ってきたシンボルが姿を消す。
この陶壁は、陶芸家の鈴木青々(せいせい、1914―90)が手掛けた「太陽と海と地平線」というタイトルの作品で縦約3・9メートル、横約3・2メートル。吹き抜けになっている1階と2階の間の壁面に展示されている。
青々は瀬戸市出身。国内の権威ある美術展「日展」を舞台に活躍し、陶芸家としての地位を築いた。
市美術博物館によると、昭和50年代に多くの自治体で庁舎に陶壁を飾るブームが起きた。青々の作品も、いくつもの自治体の庁舎に現存している。
市財産管理課によると、陶壁は西館が完成した翌年の1980年に設置された。市の費用負担で陶芸家に制作を依頼したことが過去の記録から分かっている。
設置から40年以上が経過し地震の揺れで落下する恐れもあるとして、19日から始まるロビー天井の耐震工事に合わせて取り外される。基本的に18日までは見られるという。記録写真を残した後は、適切な移設先を確保できないことから廃棄処分される。
市の担当者は「これで見納めなので、見に来て写真を撮るなどしてほしい」と話している。