東三河データファイル 

超音波関連商品をカスタマイズ

「TOPインタビュー」(上) 岩﨑義弘社長/エコーテック

2016/07/13

岩﨑義弘社長

 東海日日新聞社が運営する東三河データファイルに今月から参画したエコーテック。本多電子(本多洋介社長)のグループ会社として、同社の超音波関連商品を扱いながら、独自路線を歩むエコーテック岩﨑義弘社長に、創業のいきさつや今後の展開などを聞いた。※聞き手=東海日日新聞社・白井収社長

対談風景

ホビー市場ねらい撃ち/ユーザーの声を反映

—創業のきっかけは
 本多電子の超音波関連商品を扱う新規販路開拓部門として1999年に創業。ネット販売も始めました。立ち上げから現在まで、量産するほどでもない大手が食いつかないようなニッチなマーケットをねらった商品展開をしています。


—製造部隊は
 基本的に、設計・製造は本多電子。創業時はサイエンスコアにオフィスがあり、本多電子の各部署に設計依頼をかけていましたが、工業品と我々が見ている視点はかなり違う。お互いにコンセンサスをとるのが難しいこともよくあったので、本多社長に「当社独自の開発をスタートさせて欲しい」と了承を得ました。現在は本社3階に戻ってきて、隣に当社の商品を専門に行う本多電子の商品開発部がいます。
 

主力は超音波美顔器、超音波霧化器、超音波カッター

—事業の柱は
 超音波美顔器と超音波霧化器、超音波カッター。超音波美顔器はOEMです。

—苦労話など
 当社はメーカー直営なので値引きは禁止。しかし釣具業界では2割、3割引きが当たり前の世界なので、大手通販サイトで乾電池などとセット価格で販売したりすると、すぐに代理店から本社(本多電子)にクレームが入る。かと思えば、こちらが市場価格を維持しても、今度は本社ルートの問屋さんが値引きをして値をくずしてしまうこともしばしばです。

 超音波霧化器も現在の商品ラインナップになるまでに試行錯誤がありました。もともとは香りをまきたいというコンセプトで作り始めましたが、特許があるわけでもなく、すぐに安価な外国製にやられてしまいました。そこへきて故障で数カ月もしないうちに戻ってくる霧化器が続出。ユーザーに使い方を聞いてみると、「除菌消臭のために水の代わりに次亜塩素水を入れた」とのことで、ならば「次亜塩素系水溶液を入れて除菌消臭できる霧化器を作ろう」ということになったのですが、そこからが苦悩の連続。作っては壊れ、また壊れては改良。改良に2年以上かかりました。


—主力製品の超音波カッターとは
 刃に毎秒4万回の超音波振動を加えることで、切断や切削などの作業がスムーズにできる工具です。もともとは10万円以上する工業用しかありませんでしたが、2001年から同製品をローコスト化したホビー用「USW333」の販売を開始。東急ハンズでの実演販売から始め、その後、プラモ雑誌「電撃ホビー」で取り上げてもらったり、カリスマプロモデラープロデュースの商品を作ったり、自動車業界用、版画彫刻向けなど、ユーザーのニーズを深く聞き出してカスタマイズ、改良を加えることでラインナップを増やしてきました。

 10 年の試行錯誤を経て完成したプラモデル製作用超音波カッター「ZO-40」は、切断部の溶けが少ないのが特徴。現在、ホビー用超音波カッターは当社グループが国内シェア1位を誇っています。

関連リンク

2016/07/13 のニュース

岩﨑義弘社長

対談風景

有料会員募集

今日の誌面

東三河学生就職NAVIリクルーティング

東三河学生就職NAVIリクrooting2025

高校生のための東三河企業情報サイト

税理士法人ひまわり

連載コーナー

ピックアップ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.

PAGE TOP