蒲郡市は支援チーム稼働へ準備

認知症高齢者/見守り体制充実図る豊橋市・幸校区―治安維持など貢献にも期待

2017/11/12

 認知症のある高齢者への支援を図る取り組みが、東三河の各地で行われている。蒲郡市は「初期集中支援チーム」の稼働に向けた準備を進めている。豊橋市の幸校区では、住民が自主組織を立ち上げて講座や訓練を開催。市民や住民の高齢化が進む中で、認知症の初期段階でのサポートや、見守り体制の充実を図っている。

 ■初期支援の充実を図る
 蒲郡市は、認知症の可能性がある高齢者へ適切なサポートを行う「初期集中支援チーム」の発足を計画している。保健師や看護師、ケアマネージャーなど、介護や医療の専門知識を有するメンバーが、対象となる市民の住宅を訪問。本人や家族に認知症に関する情報を聞き取る調査を実施する。その後、専門医を交えたチーム全体で必要なサポートを検討していく。

 同市の高齢化率は約28%で、約2万3000人の市民が65歳以上と高齢化が進行。そのうち、約2320人が認知症の診断を受けている。支援チームは、主に診断前の市民のサポートを目的に稼働。症状の進行を遅らせ、介護に励む家族の負担を軽減させる効果も見込んでいる。

 支援チームは、介護関係の相談業務などを行う、地域包括支援センターを拠点に活動する。同市内には「東部」「中央」「西部」「みらいあ」の4施設があり、中学校区のエリアを担当。支援チームは、各地区に密着した包括支援センターの特徴を生かし、高齢者を支える体制の構築を図る。市職員は「在宅でのケアなど、できる限り本人が望むサポートを提案していきたい」と話す。

 ■校区をあげて見守り体制
 豊橋市幸校区では今年、認知症の高齢者を守る意識を高めるため「幸校区見守り会」を発足。自治会と老人会、民生委員のメンバーが、訓練や講座を企画している。

 今年3月には、認知症の高齢者が行方不明となる想定の訓練を初開催した。参加者は、不明者の顔写真などを提示しながら校区内を捜索。見守り会の掛布喜代子副会長は「この取り組みを継続することが重要。認知症の人も外出できるような町にしていきたい」と話す。

 校区内では数年前に、認知症の男性が外出先で行方不明となり、後に遺体で発見された。自治会メンバーらは、住民同士が声を掛け合える関係づくりを重視。地域全体で、支え合う機運を高めようと「見守り会」と名付けて立ち上げた。

 先月末には、児童の下校を見守る住民が、徘徊(はいかい)する高齢者を発見。保護して警察へと通報した。同校区の人口は約1万6000人。主要道路の交通量は多く、不審者情報が頻発する傾向にもある。掛布副会長は「子どもを守る活動が、高齢者の保護につながった。認知症への理解を深める取り組みも、校区の交通安全や治安維持に貢献できれば」と期待を寄せる。

 12月10日には、3月に続き、2回目となる不明者の捜索訓練を開く。初回の参加者は年配者が多く、見守り会は校区内の学生や若い世代の参加を呼びかけている。

2017/11/12 のニュース

幸校区で行った捜索訓練のようす(今年3月)

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