景況感3年半ぶりプラス圏

【回顧】経済/国内景気に見えてきた明るさ/サーラグループが木質バイオマス発電所着工/「えそ醤油」共同開発 ヤマサちくわとイチビキがものづくり大賞

2017/12/29

 運と人をとりこんで商売繁盛の年と言われた2017年。政府の月例経済報告では、7カ月連続で「緩やかな回復基調が続いている」とし、少しずつではあるが国内経済にも明るさが見えてきた。特に大企業では製造業を中心に業績を伸ばし、東三河の上場企業も業績は好調。外需と大手企業の好業績にけん引され、地域の中小企業でも景況感が回復傾向を示し始めてきた。

 東三河に本社を置く上場企業では、世界的な需要拡大や国内消費の持ち直しの追い風を受け、上半期の業績が好転。今年度の業績予想を上方修正させる企業が続いた。

 自動車部品製造の武蔵精密工業(豊橋市)の上半期(4~9月)決算はドイツのハイグループ買収により、前年同期比で増収増益。海外需要が好調なことから、通期の業績予想も上方修正した。国内外の需要が堅調だった、切削工具のオーエスジー(豊川市)も売り上げを伸ばし、通期の売上高予想を上方修正した。

 内需企業も業績が回復。昨年グループを再編したサーラコーポレーション(豊橋市)の中間期(5月末)業績では、冬場の気温が前年を下回り、取引工場での稼働率も上がったことからガス販売量が増加。通期の利益予想を上方修正した。

 サーラグループでは発電事業に参入するため、昨年サーラeパワーを設立。今年7月に、豊橋市新西浜町(御津2区工業団地内)で、木質バイオマス発電所の建設に着工した。総事業費約100億円を投じ、パーム椰子殻や間伐材などを燃料に使った、クリーンエネルギーの安定供給事業は業界の話題となった。

 上場以来快進撃を続ける、外食産業の物語コーポレーション(豊橋市)も絶好調。年間50店前後の積極的な出店を続け、今年の6月期決算でも増収増益を果たした。

 こうした大企業の好業績にけん引される形で、中小企業を対象にした景況調査の結果にも、景気の回復傾向が見え始めた。

 豊橋商工会議所が公表した、7~9月期の景気動向調査では、6業種全てで景況感が改善。全産業の総合判断DI値(プラス8・4)は3年半ぶりのプラス圏に浮上。昨年4~6月期を底にした、景気の回復傾向が鮮明になってきている。

 日本政策金融公庫豊橋支店が行う創業企業向け融資でも、東三河における上半期の実績は56社となり、3公庫が2008年に統合して同公庫が発足して以来、最高。創業マインドの向上もみられた。

 豊橋商工会議所が毎年行っている顕彰では、魚醤油「えそ醤油」を共同で開発したヤマサちくわとイチビキがものづくり大賞を受賞。環境経営賞最優秀賞は紅久商店が、都市デザイン文化賞は、hair/make wishと、しゃぶしゃぶ海鮮源氏総本店がそれぞれ受賞した。

 景気回復の兆しが表れたとはいえ、地方で誰もが好景気を実感できるようになるのはまだこれから。来年以降、本格的な景気の上昇軌道に乗れるかが注目される。

2017/12/29 のニュース

御津2区工業団地内の木質バイオマス発電所建設予定地(サーラコーポレーション提供)

ものづくり大賞を受賞した「えそ醤油」

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