旧家屋密集地帯など防火対策推進

豊橋市消防本部/住民や店主らも自主的活動/街並み守りながら非常時に備え/連動型警報器も活用

2018/01/07

 豊橋市消防本部は、古い家屋や店舗などが密集して、火災被害の拡大が懸念される住宅街や商店街での防火対策を進めている。駅近くの飲食街では、店主らが連動型の住宅用火災警報器を設置し、店舗間の連携を強化。本部は、住宅街で飛び火などを想定した訓練を行い、住民や店主の防火意識を高めている。

 ■自主的な活動で、町並みを維持
 JR豊橋駅西口近くの飲食街「189(わんぱく)通り」では、昨年11月に店主らが参加した訓練を実施。店からの出火を想定して、消火活動などを行った。飲食店には約20店舗が軒を連ね、全店舗に住宅用の火災警報器を設置。警報器の作動に合わせ、参加者が出火場所に集まって延焼拡大を図った。

 警報器は無線連動型で、他の店舗の火災も知らせる機能を持つ。出火場所では「火事です」の音声が流れ、隣接する店舗では「他の部屋で火事です」と知らせる。「189通り」では、3ブロックに分けて警報器を設置。ブロック内の店舗の火災は、音声によって火災発生を把握できる。

 2016年4月に東京都「新宿ゴールデン街」の雑居ビルで火災が発生。店舗などが全焼する被害が出た。「189通り」の店主らは、火災を受けて防火体制を強化。連動型の住宅用火災警報器や、消火器を全店舗に設け、防火管理者の資格取得にも励んだ。

 各店舗は施設面積が小さいため、警報器や消火器の設置義務はない。店主らは、消防本部と連携して、自主的に防火体制を強化した。「189通り」は、昭和の時代を感じさせる町並みが特徴。近年は、新規店舗の開店が続き、かつてのにぎわいが戻りつつある。店主らはレトロな空間を守る意識を高めながら、非常時にも備えている。

 ■密集地区での防火対策を展開
 古い木造家屋が密集し、狭い道路で消火活動が困難となる市内の22地区は、市から「特別防災地区・初期消火対策地区」に指定されている。同本部は指定地区での対策を展開。昨年2月に前芝校区の住宅街で訓練を行い、10月には西郷校区、今年2月には二川校区での訓練を予定している。

 2016年12月に、新潟県糸魚川市の住宅や店舗の密集地帯で大規模な火災が発生。強風による飛び火で、広い範囲の建物が焼損した。同本部は、今月に「花園商店街」でも消防訓練を開催。店舗が密集し、大型の消防車両が近づけない商店街で、飛び火も想定した活動を行って、非常時の防火体制強化を図る。

 同本部予防課の山本隆則課長補佐は「一人ひとりの防火意識を高め、地域全体の連携が重要。今後も密集地域などで訓練を行いたい」と話している。

2018/01/07 のニュース

「189通り」での消防訓練のようす(豊橋市消防本部提供)

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