吊り下げ型外壁点検昇降ロボ開発

豊橋技科大と三信建材工業が共同/安全・容易な検査可能に/早期実用化へ関連業界注目

2018/01/19

 豊橋技術科学大学機械工学系の佐野滋則准教授らの研究グループは、三信建材工業(豊橋市神野新田町)と共同で、建築物外壁の劣化状況を安全かつ容易に点検できるロボットの開発を進めている。2008年からビル外壁の打診調査が義務化されており、実用化に向けて関連業界からの注目を集めている。

 佐野准教授らが開発している吊り下げ型外壁点検昇降ロボット「NOBORIN」(商標登録申請中)は、ビルの窓清掃用ゴンドラをヒントに製作を開始。屋上から垂らした2本のベルトを伝ってロボット本体が壁面を上下に移動し、内部のセンサーが左右に移動しながら外壁を点検するしくみ。点検できる幅を1・8メートル以上にして、外壁のひさしが飛び出していても、幅が1・8メートル以下ならロボットが外側にせり出して回避できるようになっている。

 重さは20キロ以下になる見込み。ワンボックスカーに積載できるサイズで持ち運びがしやすく、操作も容易なのが特長。センサー部をユニット化し、超音波や打診で点検するセンサー、カメラなどを付け替えることで様々な用途に利用できる。

 国内で外壁の落下事故が起こったことから、国は建築基準法を08年に改正。落下の危険性のある外壁について、10年に1度の全面打診調査を義務化している。しかし、足場を仮設して行う調査はコストがかかり、ブランコ師による調査は危険が伴うなどの問題がある。ドローンを使った検査方法も研究されているが、市街地や住宅地での飛行には危険が伴い、安全で容易に検査できる技術が求められていた。

 開発中のロボットは、昨年の国際ドローン展など各種展示会に出展。見学者からは、実用化の時期や価格に関する質問があり関心を集めた。佐野准教授らは今年、高さ20メートルほどの5階建てビルでの実証実験を行う予定。「ベルトの張りやたわみがどう影響するか、外壁に固定するための吸着が必要かどうかなどを確かめる」としており、早期の実用化を目指している。

2018/01/19 のニュース

吊り下げ型外壁点検昇降ロボットの試作機と佐野准教授(豊橋技術科学大学で)

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