新企画挑戦でファン獲得へ

生き残りかける豊橋競輪/若い客層掘り起こし

2018/04/17

 全国で公営ギャンブルの経営が厳しさを増す中、豊橋競輪は生き残りをかけた対策を次々に打ち出している。客の高齢化を背景にグルメイベントなどで若い客層の掘り起こしを目指すほか、施設改修によって専用室を設け、高級感を演出するなどして収益力アップを図る。

疑似体験や催し専用室設置/「目に見える効果」まだ先

 豊橋市東田町の豊橋競輪場には15日、お祭りのように軽食を売る露店が立ち並んだ。家族連れの姿が目立ち、あちらこちらから子どもの歓声が響く。車券を買った人を対象にした「野菜の詰め放題」は長い行列ができる人気ぶりだ。自転車にまたがり、競輪レースを擬似体験するコーナーには多くの親子が参加した。

 競輪場でグルメや催しを楽しめる「豊橋けいりんマルシェ」は2016年3月に始まり、年2回程度のペースで開かれている。同競輪が目新しい企画に挑戦するのは、若い客層にアプローチするためだ。

 競輪の全盛期は約20年前。それから歳月がたち、いま競輪場を訪れるのは60代以上が中心だ。全国では競輪事業から撤退する自治体が相次ぐ。

 若い世代の競輪ファンはもっぱらネット販売を利用し、オンラインゲームの感覚で車券を買うという。「人が来なければ、競輪場は消えていく」。豊橋競輪の柘植靖仁・競輪事務所長は危機感を隠さない。

 新規客の開拓と並行して、より快適に競輪を楽しめるようにと昨年12月、メインスタンド2階を改修し、「ロイヤル」を冠した3部屋を整備した。

 貸し切り専用のロイヤルルームは1日1グループ限定で、家族や仲間とゆったり過ごせる。ロイヤルシートが2部屋あり、1部屋はデラックスの9席すべてに卓上モニターを設置。もう1部屋のスタンダードは14席あり、共用のモニターで観戦する。各部屋に無料ドリンクをはじめとするサービスが付く。

 じっくりレースに集中できる環境はおおむね好評で、同競輪によると土・日曜日は、ほぼ満席。滞在時間が延びれば使う金額も増える。目に見えた収益に結び付くのは、まだ先のようだが、競輪事業に新風を吹き込んだのは間違いない。

 市の競輪事業は16年度に約4億5000万円の単年度収益を確保するなど経営が比較的安定しているが、入場者数は毎年数千人のペースで減り続けていて楽観視できない。昔からの競輪ファンに加え新たな客層を取り込み、特別感も演出して楽しませる試みがどこまで奏功するか注目だ。

2018/04/17 のニュース

大人気の「野菜の詰め放題」(豊橋競輪場で)

競輪を擬似体験できるゲーム(豊橋競輪場で)

有料会員募集

東三河の家造り「住蔵」

連載コーナー

ピックアップ

東三河見ごろ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.