コミュニケーション能力を培う/磯辺小1、2年生が参加/対人関係を学び解決導く
2024/02/20
レッスンを行う河合院長(豊橋市磯辺小学校で)
「心の知能指数(EQ)」を育て、コミュニケーション能力を培う教育プログラム「セカンドステップ」のレッスンが19日、豊橋市の磯辺小学校で開かれ、1、2年生が参加した。
講師は、校区内にある「かわいクリニック」(大山町)の河合泰典院長(52)。2年生のクラスでは、友達にボールを取られた場合を例に、問題点や解決方法を安全面や公平性などで吟味させ、最善の解決策を考えさせた。「怒ってもいいが、その後どうするかが大事。深呼吸して落ち着いてから考えて」と呼びかける場面もあった。参加した一人、白井柑那さんは「困った時に、どうすればよいか考え方がわかった」と感想を述べた。
セカンドステップとは、感情の動き方や扱い方と、思いやりのある対人関係を学び、自身で行動や感情を調整する能力を身に付けることで、いじめや「キレる子」といった問題を解決に導くとされる教育プログラム。
河合院長は、長女が同校に入学した15年前、「娘が学校でいじめに巻き込まれないよう、また将来、社会でうまく生きていけるように」とセカンドステップの普及を進めるNPO法人「日本こどものための委員会」(渡辺紀久子理事長)の研修を受けた。当時の担任教諭から学校で指導してほしいと依頼があり、地域教育ボランティア活動としてそれ以降、1、2年生各クラス約20分のレッスンを年10回程度続けている。
河合院長は「私的な思いから始めたことが、地域社会に役立つ公的な活動に広まった。やりがいがあるが、診療の合間のため、1校でしか指導できない。他の学校でも実践する人が増えれば」と話した。