開校6年 初の卒業生巣立つ

田原/凧の学校「はやぶさ」/つなぐ伝統 担い手として期待/「これからも続けたい」と平野さんら

2024/03/25

卒業証書凧を手にする3人(田原市内で)

 江戸時代から伝わる田原凧の後継者を育成している田原市の凧の学校「はやぶさ」が今春、開校6年で初めて卒業生5人を送り出した。進学で古里を出る卒業生もいるが、「これからも凧を続けたい」と話し、田原凧の担い手として期待されている。

 田原凧は、子どもの誕生を祝って揚げる「初凧」と糸を切り合う「けんか凧」で知られ、田原凧保存会が受け継ぐ。担い手が課題となる中、2018年4月、保存会有志の尽力で凧の学校が開校。「大空の文化を楽しく次世代に」をテーマに凧揚げの技、凧作りの技術を伝授している。

 今月20日、第1回卒業式が田原市内で開かれた。この春から大学に進学する卒業生3人が参加し、鈴木裕校長から凧で作った「卒業証書凧」を受け取った。

 中学・高校時代、凧の学校で腕を磨いてきた3人。立岩千宙さんは「糸を持つのが精いっぱいで、つらい時もありましたが、やりがいあって楽しくやれました。末長く凧を続けたい」、平野晋作さんは「凧を揚げるようになり、上達するのが楽しかったです。これからも凧を続けたい」、柴田浬李さんは「凧のイベントには帰ってきます。今後も凧に関わっていきます」と話した。

 後継者育成に尽くす鈴木校長は「1期生5人の卒業に胸がいっぱい。同級生らいろいろな人の力添えで学校を継続できています」と感謝を込めて話した。

 「はやぶさ」は、開校から6年間に「けんか凧合戦」にも出場し、2位になるなど好成績をあげた。支えた鳥井賢次副校長は「良い成績を残せ、卒業生5人を送り出せた。本当にうれしい」と笑顔を見せた。

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