「安全安心ステーションに」

設楽署の富山駐在所が移転/山岳遭難や自然災害時の拠点機能も

2024/03/27

移転先は3階建てで駐車場も広い(右下、豊根村富山地区で)

 長野、静岡両県に隣接する豊根村富山(とみやま)地区で、県警設楽署の富山駐在所が築46年の老朽化した鉄骨建屋から、鉄筋コンクリートの旧消防施設に移転する。25日にあった「完成式」では、駐在する鈴木章仁警部補が「住民が気軽に立ち寄れる富山の安全安心ステーションとして機能させたい」と意気込みを語った。

 富山駐在所は1926(大正15)年に河内巡査駐在所として発足。77年に現在の村役場富山支所近くへ移転した。地区では登山客の遭難が毎年のように発生するほか、道路事情の悪さから交通事故への対応も少なくないという。

 4月から新たに駐在所となる建物は99年に完成し、2年半前まで新城消防署の駐在所として使われた。従来の建屋と違って耐震性能が確保されている上、3階建てで大きな車庫や屋外駐車場も備える。

 一方で署からは車で1時間以上、隣の駐在所からも1時間近くと距離がある。このため県警は駐在所員の勤務・居住施設としてだけでなく、山岳遭難、自然災害のときは派遣部隊や消防レスキューなどの拠点になると想定する。

 吉見文吾署長は完成式で「地震や集中豪雨など集落が孤立するような災害発生時には大きな役割を担う」と強調した。

 富山地区は「日本一のミニ村」と呼ばれた旧富山村。合併した2005年は215人の住民がいたが、今は56人まで減少した。区長の川井富孝さんは「人数が少なくて不安な中、駐在さんがいてくれるのは心強い」と話している。

新しい駐在所内を案内する鈴木警部補(右下)

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