ノーベル賞受賞報告

県内全市町村で「平和行進」呼びかけ/県原水爆被災者の会副理事長が講演

2025/01/28

講演する大村さん

 愛知県原水爆被災者の会(愛友会)副理事長の大村義則さん(68)=碧南市=が26日、市民団体「奥三河九条の会」に招かれ、新城市で講演した。日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のノーベル平和賞受賞を報告するとともに、全国で毎年行われる「平和行進」に合わせ、今年は県内全市町村で行進を実現しようと呼びかけた。

 愛友会は被団協の県内組織。被爆2世として核廃絶運動に加わった大村さんは昨年12月、ノーベル賞授賞式に出席した代表団とともに、ノルウェー・オスロを訪問した。

 講演では、90歳を超える被爆者もオスロで証言活動を行ったと紹介。一方で、実際の体験として証言できる被爆者は、もう残り少ないと指摘した。

 「被爆者は生き残った苦しみを伝えながら、核兵器を使ってはならないと発してきた。今度は私たちが受け継ぐ番だ。こういうことを込めて、平和賞が贈られた」と受賞の意義を解説した。

 また、自身の父が軍の仕事で原爆投下直後の長崎に入り、遺体焼却に当たったと説明。「その話をすると『あかん、臭いが戻ってくる。話したくない』という。そういう体験をしてきた」と語った。

 大村さんは、今年が被爆80年の節目だと強調。核廃絶などを求めて展開される全国の平和行進に合わせ、5月31日~6月11日、県内54の市町村全てで行進を実施したい考えを示した。

 「平和行進は最大の草の根運動ですので、奥三河でも具体的に計画していただければ」と述べ、協力を求めた。

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