子どもたちにオリジナル絵本

図書館、小学校に寄贈/田原凧の「けんか凧合戦」「初凧」を題材にした本を紹介/親子らに読み聞かせも

2025/01/28

オリジナル絵本「熊金としんちゃん 凧と遊ぶ」

 江戸時代から伝わる田原凧の「けんか凧合戦」「初凧」(いずれも田原市指定文化財)を子どもたちに紹介するため、田原市文化遺産地域活性化実行委員会は、オリジナル絵本「熊金としんちゃん 凧と遊ぶ」を作り、25日、田原市図書館に寄贈した。

 絵本は、同市内に住む大正生まれの男性の誕生を祝って作られた大きな初凧「熊金」を題材に田原凧保存会の鈴木裕前会長がストーリーを考えた。主人公の「しんちゃん」はこの熊金が大好きで、夢の中で金太郎や森の仲間とけんか凧合戦、初凧揚げに挑戦するというあらすじ。

 熊金は田原まつり会館に常設されており、今年5月で製作100年の記念の年を迎える。

 贈呈式は市中央図書館で開かれ、「おはなし会」に集まった親子らに職員が絵本を読み聞かせ。続いて、同実行委員会事務局の金子由紀さんが「絵本を通じ、田原凧の歴史、凧揚げに興味を持ってもらえたらうれしいです」とあいさつし、凧保存会の原田力会長は「皆さんの協力で熊金の絵本ができました」と感謝した。市図書館の是住久美子館長は「地域に伝わる遊び、文化を引き継ぐため絵本を大切にします」と述べた。

 同席した凧保存会の会員らは「絵本が文化の継承と後継者育成につながれば」と期待を込めて話した。

 絵本は図書館のほか、田原市内の小学校にも寄贈、計26冊が贈られる。中央図書館では、田原凧の「賞状凧」とともに絵本が紹介されている。

 田原市文化遺産地域活性化実行委員会は、同市内にある道の駅の指定管理者・田原観光情報サービスセンターを中心に凧保存会、市文化財課などで構成し、文化財の活用を通した地域活性化事業に取り組んでいる。これまでに「おもてなしガイド養成講座」や文化遺産スタンプラリーなどを実施した。

「おはなし会」で行われた絵本の読み聞かせ(田原市中央図書館で)

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「おはなし会」で行われた絵本の読み聞かせ(田原市中央図書館で)

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