就学前の交通安全教育に有効

向山交通児童遊園/豊橋技科大の研究 ーム分析で判明/遊びベースの学び実用的効果か

2025/04/11

豊橋市の向山交通児童遊園(同市向山町で)

 遊びながら交通ルールを学べる「交通公園」が就学前の子どもの交通安全教育に有効であることが、豊橋技術科学大学の研究チームによる調査・分析で明らかになった。

 豊橋市向山町にある「向山交通児童遊園」(交通公園)には、一般道を模した車道や歩道、信号、横断歩道、踏切などが設けられており、子どもたちは自転車に乗って車道を走ったり、歩行者になったりして、遊びながら交通安全ルールを学ぶことができる。

 同大学建築・都市システム学専攻後期博士課程のミタル・チャクマ氏と松尾幸二郎准教授らは、交通公園での遊びが子どもの交通安全知識や行動様式にどのような影響を与えるかを分析するため、豊橋市内にある4小学校で児童800人に対するアンケートを実施した。

 「自転車に乗る時、左側を通行するか」「信号のある交差点を自転車で右折する場合、2回に分けて渡るか」など、交通ルールに関する10項目について質問。その回答を、構造方程式モデルを使って公園利用頻度や交通安全知識、行動意識の関係を評価した。その結果、小学校入学前に頻繁に交通公園を利用することで、交通ルールに対する認識や行動意識を向上させることが、統計上明確に示されたという。

 結果について、チャクマ氏は「交通公園は遊びをベースに交通ルールを学べる魅力的な場所。特に小学校への移行期にあると子どもには、基礎的な交通安全意識を見つける上で実用的な意味が持つ」とコメントし、今後、豊橋市以外の交通公園での調査を行う考えを示した。

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