一日も早く無実となること期待

「えん罪豊川幼児殺人事件・田邉さんを守る会」学習会開く

2025/04/20

支援者らの前であいさつする田邉さん(豊川市文化会館で)

 2002年の豊川市幼児殺害事件で、元受刑者の田邉雅樹さん(58)の無実を訴える「えん罪豊川幼児殺人事件・田邉さんを守る会」などは19日、市文化会館で学習会を開いた。弁護士らが確定判決における虚偽供述や事件現場での目撃証言から無実に結びつける〝弱点〟を挙げ、田邉さん本人も再審開始を訴えた。

 森山文昭弁護士は、物的証拠や決定的な目撃証言がなく、アリバイを聞かれた田邉さんがとっさにうその供述をしたことが有罪判決の根拠となっていることを問題視。「真実の弁解が信じてもらえないことを恐れ、もっともらしい虚偽の弁解や、嫌疑をかけられた不安からパニックに陥って虚偽の弁解をすることがある」とし、英国の判例法に従えば豊川事件は無罪になると説明した。

 また富岡幸宏弁護士は、判決で田邉さんは誘拐現場のゲームセンター駐車場で男児が乗っていた車のあった西側に停めていたことになっているが、田邉さん本人は離れた北側に停めていたと主張している点で解説した。

 田邉さんの車(ワゴンR)を西側で見たという店員の証言は警察官からの再伝聞で、同様の証言をした顧客も自身が疑われないよう、うその証言をした可能性があると指摘。「証拠が不十分なまま審理していたら無実の人は救われない」と証拠開示を求めた。

 刑期満了の出所から今夏で3年になる田邉さんは「一日も早く無実となることを期待したい」と願った。

絵で事件概要を説明する富岡弁護士(同)

2025/04/20 のニュース

支援者らの前であいさつする田邉さん(豊川市文化会館で)

絵で事件概要を説明する富岡弁護士(同)

有料会員募集

今日の誌面

有料会員募集

きらり東三河サイト

高校生のための東三河企業情報サイト

連載コーナー

ピックアップ

Copyright © TONICHI NEWS. All rights reserved.

PAGE TOP