小学生の取得率は3割超

「ラーケーション」取得状況など調査で県教委/中高生は2割台―認知度の低さ浮き彫り

2025/05/02

ラーケーションを取得した児童生徒の割合(県教委調べ)

 2023年から県内の公立学校で始まった、登校しなくても最大3日間は欠席扱いにならない「ラーケーションの日」について、県教育委員会は保護者と学校を対象にした取得状況調査とアンケートを実施し、その結果を公表した。小学生の取得率は3割を超えたが、中学と高校の生徒では2割台にとどまった。

 2024年度に最長3日間のラーケーションを取得した児童生徒の割合は、市町村立の小学校で36・2%、中学校では24・2%。県立高校では22・4%だった。小学校で6割、中学校、高校では7割以上が取得しなかった。

 小中学生の保護者に対するアンケートでは、ラーケーションについて「取得したいが、仕事の都合で難しい」23・6%▽「子どもが取りたがらない」3・9%▽「取得するつもりはない」26・0%―を合わせた回答が47・5%あった。前年の53・5%から減少したが、ラーケーションへの理解が十分浸透していない状況が伺われた。

 ラーケーションでよいと思うことを複数回答で聞くと、「土日に休みにくい家庭でも、子どもとの触れ合いが増える」の66・6%が最も多く、「『学校は欠席せず通うべきだ』という考え方の見直し」も32・5%あった。一方、ラーケーションを負担に感じること(複数回答)としては「仕事の休みを取る」35・6%と「学校に届け出る」27・0%が多かった。

 ラーケーションでの活動では、キャンプなど屋外での活動、歴史や文化に触れる活動、博物館や美術館など学習関連施設などが多かった。

 教職員に対してラーケーションの課題を聞くと、「給食に関する事務が煩雑」「出欠席の把握や記録の事務が煩雑」など制度面に対する指摘のほか、「保護者が趣旨を十分理解していない」「授業進度に影響がある」など懸念する声も聞かれた。

 アンケートは昨年12月から今年1月にかけ、インターネットを使って実施。保護者4万4468人と教職員1万2454人、学校、市町村の教育委員会から回答を得た。

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