哀悼の意を捧げ、命の大切さ確認

豊橋市章南中学校/「学校いのちの日」で講演

2025/06/19

講演する彦坂教諭(豊橋市章南中学校で)

 豊橋市立章南中学校は18日、2010年6月18日に浜名湖(静岡県浜松市)での野外活動中にカッターボート事故で亡くなった西野花菜さん(当時12)を悼む「学校いのちの日」の行事を開いた。全校生徒213人が西野さんへの哀悼の意を捧げ、命の大切さを確かめた。

 朝、全校で黙とうをした後、熱中症予防のためオンラインで講演会があった。県立時習館高校保健体育科の彦坂祐志教諭・野球部監督(37)が講師となり、「PASSION―いのちを輝かす」の演題で講演した。

 大学生当時、野球部の練習試合で膵(すい)臓破裂の事故に遭った彦坂教諭。膵臓の3分の2と脾(ひ)臓を摘出する手術を行い、スポーツ全般が禁止された。体育教師になりたいという夢は絶望的と思われたが、半年後、陸上競技や球技、武道、水泳などの体育実技を伴う教員採用試験に合格した。

 彦坂教諭は「生きていることに感謝するとともに、ピンチはチャンスと捉え、良くなるためにどうするかを考えて。自分のパッション(情熱)を形にするため、チャレンジしてほしい」と呼びかけた。

 その後の全校集会では、西野さんの生前の絵と言葉をしたためた旗の紹介や、2・3年生が家族や友人に宛てた感謝の手紙の朗読などがあった。最後は、西野さんが好きだった黄色の風船を一斉に空に放つ「バルーンリリース」も行われた。

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