父親が語る松井蓮太朗の成長 ㊤
2025/08/07
プロ注目の選手へ成長した松井蓮太朗
第107回全国高校野球選手権大会に初出場する愛知代表の豊橋中央。チームを引っ張るのは、エース髙橋大喜地の女房役を務める松井蓮太朗捕手だ。プロ野球のスカウト陣が注目する強肩巧打、1点を争う緊迫の場面で期待に応える勝負強さ。全国的に無名だった逸材は、どのような成長曲線を描いてきたのか。父、満輝さんに「松井蓮太朗」の素顔について語ってもらった。
◆向山小学校
6年前、2019年7月21日の東日新聞に「東日旗」の記事がある。準々決勝、向山ビクトリーは1点差で敗れた。バッテリーの名前は髙橋と松井、甲子園を沸かせる豊橋中央の幼なじみは、向山小学校から始まった。
中学校で硬式野球の愛知豊橋ボーイズに入団した。同学年には世代を代表する阿部葉太(横浜)や田村幸輝(東邦)、仲谷成真(享栄)など錚々(そうそう)たる顔触れがそろっており、松井はベンチを温める控え選手に過ぎなかった。
2年生の中スポ杯では優秀選手に選出されたが、満輝さんは「チームの中で目立つ存在ではなかった。試合で活躍するのは高校生になってから」だと言う。この3年間で彼の何が変わったのか、松井は、加速度的に成長を遂げることになる。