詐欺被害防止のコンビニ店と金融機関へ感謝状/豊橋署
2025/08/17
感謝状を受けたコンビニ店と金融機関の支店長(豊橋署で)
特殊詐欺の被害を未然に防いだとして豊橋署は15日、コンビニ店「セブン―イレブン豊橋仁連木町店」と従業員、豊橋信用金庫幸支店(豊橋市西幸町)と、豊川信用金庫藤沢支店(同市柱六番町)に感謝状を贈った。清永芳弘署長が「最後のとりでとして防いでいただいた。このような取り組みの積み重ねが被害減少につながる」と功労をたたえた。
◆訓練の成果現れる
セブン―イレブン豊橋仁連木町店は6月19日、電子マネーの購入に来た70代男性に対応。従業員の富田元彦さんが、詐欺対策のチェックシートを使って用途を確認して署へ通報した。
男性はパソコンの修理代名目で、犯人側から電子マネー購入の指示を受けて来店した。店は昨年夏に詐欺対策の訓練を経験していた。
石井健太支店長は「訓練の成果でスムーズな通報ができた」と振り返った。富田さんは「コンビニは地域の防犯拠点でもある。今後も貢献していきたい」と話した。
◆支店一体で功績重ねる
豊橋信用金庫幸支店は6月23日、来店した70代男性に対応。数日前に書いた振込書類に記入漏れがあり、支店の呼びかけで来店した男性は携帯電話で通話しながら支店に入ってきた。
不審に感じた職員が応接室に招いて署へ通報。支店は昨年と一昨年にも被害を防いで署から表彰状を受けている。高額の引き出しの際は入念に使途を確認するよう、職員へ徹底しているという。
井上貴元支店長は「お客さまの大切な預金が被害に遭わないよう、今後も対策を続けていきたい」と語った。
◆迅速な判断で向き合って説得
豊川信用金庫藤沢支店は6月25日、口座に不審な出金のあった60代男性へ連絡。支店へ招いて通報で駆けつけた署員と共に説得した。
男性は出会い系サイトのオペレーターを名乗る男から、現金を振り込むよう指示を受けていた。
支店は詐欺の可能性が高いと迅速に判断。犯人側の言い分を信じ込んでいた男性と、じかに向き合って説得力を高めた。鈴木孝幸支店長は「さまざまな手口の詐欺被害が起きている。お客さまの大切な財産を守ることをモットーとして、今後も注意していきたい」と述べた。