お亀堂の全国菓子大博覧会受賞菓子が好評/豊橋
2025/08/17
受賞作を考案した芝波田さん㊨と石川さん(お亀堂本社で)
このほど行われた全国菓子大博覧会で農林水産大臣賞と技術優秀賞を受賞した老舗和菓子舗「お亀堂」(豊橋市)の2つの和菓子が、インターネットなどを中心に話題になっている。同社の石川未紗さんと芝波田紗恵奈さんが考案し、石川行人専務取締役と岩坪健吾さんと共に開発した新しい感覚の和菓子だ。
農林水産大臣賞を受賞した「ゆめかなう」は、芝波田さんが考案した。豊橋調理製菓専門学校で学んでいた芝波田さんは、パティシエを目指していたが、2年生の時に石川さんと未紗さんの講義を受け、オリジナリティあふれる上生菓子に感動して和菓子の道へ。
入社2年目でのチャレンジで栄光を勝ち取った。
豊橋産のエディブルフラワー「ペンタス」を花束のように立体的に組んで、寒天の中に閉じ込めた和菓子。中に柔らかな桃風味の寒天ソースが入っており、2種類の寒天の食感を楽しめる。洋菓子の知識も生かして工夫したという。
技術優秀賞を獲得した「Mt.Fuji.」は、海外からの観光客を意識し、日本の象徴「富士山」をテーマにデザイン。未紗さんが手がけた。美しい浮島の上に富士山を立体的に表現し、寒天でスノードームのように閉じ込めた和菓子で、「日本晴れ」「黄昏」「星空」の3種がある。
日本晴れは抹茶、黄昏はいちごとさくら、星空はチョコレートとミントの風味で色彩も美しく、富士山を360度楽しめることから3個セットで「Mt.Fuji.360」と名付けられている。柔らかな羊かんで、たなびく雲を表現するのが難しかったという。
どちらも、女性の感性とセンスで考案し、男性スタッフの高い技術で作り上げており、男女のコラボで実現した受賞だと言える。
「ゆめかなう」は1個800円で、店頭またはオンラインで購入できる。「Mt.Fuji.360」は、3個セット3776円でオンラインのみの販売。いずれも豊橋らしい手土産として活用できそうだ。