高温環境下で自然発火事故のおそれ高まる
2025/08/19
アロマオイル付着のタオルがドラム式洗濯機内で発火する様子(NITE提供)
暑い日が続く中、高温環境下で油を含んだタオルなど布類の自然発火事故のおそれが高くなるとして、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE、東京)が注意を呼びかけている。洗濯後に乾燥機で加熱しないことや、油の注意書き・ラベル表示に沿った扱いをするように呼びかけている。
NITEによると、油は脂肪酸を含む化合物で、脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があり、自然発火は、油に含まれる不飽和脂肪酸が酸化して発熱することで起こる。アロマオイルの一部や、グレープシードオイル、ひまわり油、塗料成分の亜麻仁油、床用ワックスの一部もあてはまるという。
夏の高温環境下では、酸化反応によって発生した熱が外に逃げにくく、内部に蓄積しやすくなる。その結果、他の季節に比べて発火に至りやすくなると説明する。
取り扱いで気を付けるポイントとして、油分が付着した布類は重ねて放置せず、可能であれば2度洗いする▽洗濯後、乾燥機で加熱せず、風通しのよい場所で自然乾燥させる▽床用ワックスや塗料などを拭き取った布類や紙類は、水に浸してから廃棄する―ことなどを挙げている。